はりぼて。

 今回の地震は日本の経済の真の実力を晒したと言えよう。

 所詮資源も無くて、国内のエネルギーも食料もほぼすべて輸入に依存している国なんだし、ちょっと歯車が狂えばこんなもんなんだな。薄氷を踏むようなバランスの経済の上で、今まで何事も無くここまで来たのが奇跡だったにも関わらず、必ず来るのが分かっていた震災に対応するコストをケチって、はりぼての繁栄の果実をむさぼりつづけた結果がこれだ。ちょっと何かが起こると、すぐに崩壊してしまうような、安全、安心が全く確保されていないような社会は、もう駄目だろう。安全、安心がすべての人間の活動の礎で、その上に成り立ちうる社会を作るしかないことはもう分かっている。

 しかし、喉元過ぎれば熱さを忘れるとはよく言ったものだ。おそらく落ち着いたらまたみんな今回のことを忘れて、自己中な態度をとりはじめるのだろう。国力もないのにアメリカの真似をして大規模ショッピングモールとか作ったり、要りもしない新幹線や空港を作ったり、本当にバカぞろい。そんな金があるなら、既存の社会を守るために、国威を挙げて、いずれ必ず来る、次の地震に備えるべきだ。関東や東海に今回のような津波が押し寄せて、日本の経済を根幹から破壊してしまう前に・・・。無理だろうな。(´;ω;`)