トミンサーキットチャレンジ3回目。

昨日はとても天気がよく、さわやかでサーキット日和の一日でした。

 高速道路はところどころ風が強かったですが、連日の通勤のおかげでこの程度の風はあまりきついとは感じなくなったと思います。むしろ、このところの暑さもひと段落した感じで、適度な気温と湿度がとてもさわやかなのです。利根川を越えたあたりから田園風景が広がってきて、田植えしたばかりの田んぼが春から初夏へ移りつつある季節の移ろいを美しく彩っています。このままずっといけるところまで走ってみるのもよいかも知れない、なんて気分は完全にツーリングモードです。今日はトミンサーキットを走るけど、ツーリングモードであまりタイムを気にしないで楽しく走るのがいいかな。そんなことを考えながら土浦北インターで高速を降り、トミンへ向かいます。

 やっぱり今日のトミンはのどかです。パドック前の芝生帯はしろつめくさ畑になっていて、春爛漫という感じです。なんだか、サーキットなんか走らないで、ここで横になって空を流れる雲でも眺めていたほうが幸せなような気もします。でも、やっと半年振りに休みをとってトミンにきたのだ。眼下に広がるコースを見ながらテーピングをして、今週手に入れたP-LAPを取り付けていると、「さあ、走ろう」という気持ちになってきます。今日は走行台数もモタードの人が2人、カワサキのビッグバイクの人が2人、それと私の5人だけのようです。これならあまりほかの人のことを気にしないで自分の練習に集中できそうです。

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田植えの終わったばかりの田んぼ。深呼吸すると春のさわやかな空気がとてもおいしいです。

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しろつめくさの香る春の風と共にうららかな日差しの中を駆け抜けます。とってものどかです。

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P-LAP本体取り付け。ちょっとステーが大きすぎて取り付けがカッコ悪いです。次回までに改良します。

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P-LAPセンサー取り付け。近所のコーナンで買ってきた金具を折り曲げてスイングアームに固定。

こちらは結構カッコ良くつきました。

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テーピングはやっぱり黒でやるのがかっこいい。

ミラーをはずしてフロントライトを*印でテーピングすると、ネーキッドでもとってもレーシーに見えます。

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テーピング完了。いざサーキットへ。

今日は今までの走行と、梨本塾で撮ってもらった写真とビデオを見て気がついたことを踏まえて、タイムを出すというよりも、基本のライディングをしっかり練習するつもりです。

 

(本日の練習ポイント)

・コーナーのなるべく先を見るようにする。

 どのコーナーでも走るたびにラインが変わっている。前回梨本さんに質問したところ、「15メートルぐらいでもいいので、なるべくコーナーの先を見るようにしろ。」と言われたものの、塾の時はあまり感覚がつかめないまま終わってしまったので、この感覚をしっかりつかみたいと思います。

・ストレートではなるべくしっかりと加速、コーナーに入るときはしっかりと減速する。

 前回コーナーを曲がりきれず、ラフに突っ込んで転倒した忌々しい思い出があるので、なるべく無理はしないで、基本に忠実にスローイン・ファーストアウトではしることを意識することにしたいと思います。あと、前回の塾で隣にいたCB400SFの方が「しっかりストレートでは開けて、コーナーはパーシャルは使わないようにするとよい。」と言っていたので、ちょっと意識して走ってみようと思います。

・体をインに入れる。

 前回の塾の写真を見ると、私はひざを摺っているコーナーでも体は真ん中に残ってしまっているようです。体が無意識にバイクを傾けるのを怖がっているようです。そういえば、すごく上半身に力が入っていたように思います。バイクはバンクしているのに重心がアウトに残ってしまっている状態なので、いつスリップダウンしてもおかしくないし、第一ものすごくカッコ悪い。上手な人の写真を見ると、しっかり目線は首ごと進行方向の先に向いているし、体もしっかりインに入っている。バンク角もものすごいのに、それでもなお膝はするかすらないかという感じ。私もこういう風に走ってみたいです。このところ、ストリートでもしっかりこの点を意識して走るようにしてきたので、多少は効果が出ているといいなぁ・・・。



 バイクをセットアップしていると、モタードの人が早くもコースイン。ストレートの加速の音を聴いていると、もういても立ってもいられません。私も速やかにコースインします。まずは、タイヤを暖めるつもりでゆっくりと3速で周回します。でも、第一コーナーはものすごいスピードで近づいてきます。いきなり第一コーナーで大きくはらみます。「こ、こえぇ~・・・」 強烈なGとストリートとは違うスピード感。どうやらサーキットの走り方をすっかり忘れてしまったみたいです。気を取り直して、続くヘアピンへ。やっとの思いで膝を出します。でも、やっぱりラインがはらみます。う~ん・・・、どうもおかしい。どうやって走ったっけ? ペースを落として何周か回るとなんとなく前回の感触が戻ってきたような気がします。すこし余裕が出てきたような感じがしたのでP-LAPの表示をちらっと見ると、「え!?36秒台?」 遅すぎます・・・。その後も周回を重ねますがラップタイムは上がらず、20周ぐらいからやっと34秒台が出始めましたが、結構自分ではがんばってるつもりなのに、何周走ってもタイムは上がりません。おかしい。前回の梨本塾の時よりも2秒も遅いのです。とりあえず冷静になろうとピットへ。「あちい~。」 バイクを止めてヘルメットを脱ぐと、さーっと流れる心地よい風。「きもちいい~。」 とりあえず受付小屋の自販機でエビアンを買ってきて半分ほど一気に飲み干しました。気がつくといつの間にかカワサキの人たちもコースに出ています。カワサキグリーンのヘルメットの人がいい音をさせて走っているので、しばらくうまい人の走り方を観察してみることにしました。やっぱりラインが安定していて、いつも同じところを走っていきます。ネーキッドのバイクでハンドルが高いせいかそれほど体は中に入っていないものの、頭も体も進行方向を向いています。思い起こすとさっきまでの自分はコーナーに差し掛かったときの目線がかなり近いところを見ていたと思う。ポイントはやっぱり目線にあって、これを修正するにはかなり強く意識しないといけないようだ。意識的に目線のみならず、頭ごとコーナーの先の立ち上がりのストレートに向けるぐらいの意識でよいのかもしれない。公道でもこのようにするとコーナリングが安定して安心感をもってコーナーを曲がれるような気がしていたことを思い出す。きっと恐怖心があって、バイクを十分に信用しきれていないから、思わずコーナーの近いところに目線が行ってしまうのかもしれない。次はコーナーの前では十分に減速して、恐怖心を感じないレベルまでスピードを落としてから、頭ごと進行方向のその先に向けるぐらいのつもりで曲がるというぐらいのつもりで走ってみよう。20分ほど休憩したあと再びコースイン。まずはまたタイヤを暖めるつもりで、でも、ストレートでブレーキングを始める時から目線と頭をしっかりと意識してコーナーの向こう側に向けます。お、いい感じでコーナーのイン側にバイクが入って行きます。やっぱりこれだ。次のヘアピンでも同じように頭を意識して向けるとやはりバイクがすっとコーナーのイン側に入っていきます。続く左コーナー前でもしっかり減速。あ、ちょっと左はヘアピンからの距離が余裕がないので膝を出そうとすると余裕がなくて、頭を先に向ける意識が追いつかなくなる感じ。ちょっとはらんだ。最終コーナーは、裏ストレートの後なので、頭をコーナーの先に向けるという意味では余裕がありそうだ。また頭を意識的に向けてコーナリング。お、再びいい感じ。35周目には33秒台、43周目以降には32秒台がコンスタントにでるようになった。ここで、またタイムが伸びなくなってきたので、再びピットイン。

 コース上にはモタードの2台が走っています。モタードの走り方はすごく独特です。タイヤをわざとコーナリングの手前からスライドさせて、バイクを左右に振りながら進入して、タイヤをきゅるきゅる言わせながらコーナリングしていきます。ロードバイクだったらコーナリング手前でリアがあれだけ振れたら転倒寸前だと思う。多分今日走っている二人はものすごく上手なのだと思うが、それにしてもすごい。タイムはこれでどれぐらい出ているのだろう。エビアンを飲みながらしろつめくさ畑に寝転がってみます。吸い込まれそうな空。さわやかな風。はあ~、気持ちいい。なんだかこのまま寝てしまいそうだと思ったのですが、時間は11時を過ぎています。日差しが結構きつくなってきて、顔がじりじり焼かれて起こされてしまいました。5月でもお昼が近いと日差しはかなり強く、油断していると日の当たるところだけパンダになってしまいそうです。この時期を過ぎると、今度は暑くてたまらない季節がやってくるのでしょう。

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モタードの走り。イン側の足を地面に摺りながら、タイヤをきゅるきゅるいわせています。すごいな~。

 

 休憩しながら先ほどの走行をもう一度おさらいしてみる。コーナリングのコツのようなものは一応つかめたと思う。時々目線の位置が近かったりするとアウトにはらんでいたので、まずはこれに気をつけて意識しなくてもコーナーの先に目線を送れるようにしていかないといけないだろう。あと、より一層のタイムアップのためにできることは、スローイン・ファーストアウトをしっかりと実施することだろう。私のコーナリングはスピードを落としすぎて、アクセルでスピードを調整したり、早くコーナーに入りすぎてコーナリングの途中でブレーキをかけたり、アウトにはらんだりしていたように思う。どちらも立ち上がりのアクセルオンのタイミングが遅れる原因になっていると思う。あと、コーナー手前のブレーキをかけるタイミングが早すぎる上に、ストレートでアクセルを十分に開けてない。まあ、ブレーキのタイミングについては一歩間違えると危険なので無理しないほうがいいように思うが、もう少しアクセルは開けられそうだ。次はスローイン・ファーストアウトを実施すると共に、もう少しアクセルを開けてみよう。ブレーキングのタイミングについては少しずつ強めのブレーキも試していくようにしよう。

 再びコースイン。まずは目線の位置をおさらいしながら、ちょっと早めのペースで第一コーナーに進入してみる。お、目線の位置がしっかりしていると、バイクってこんなに曲がるものなんだ、と改めて実感。あと、結構コーナリングでブーツやステップを摺ってしまっていたのですが、しっかり目線を先においているときはバンクセンサーは摺るけどステップやブーツを摺らなくなりました。コーナリングのスピードが上がっても、しっかり体をイン側に入れていれば、その分遠心力とイン側の重心がバランスして、かえってバンク角は浅くなるので、ステップを摺らなくなるみたいです。ハングオンが安定するってのはこういうことなのか?ちょっとぐらい早めのペースでコーナーに侵入してもステップを摺らなくなったので、なんとなく安心感も高まって、少しぐらい早めのスピードでコーナリングしても、「いける。」と思えるようになりました。76週目には今日始めての31秒台が出ました。すでに前回の梨塾の時のベストを上回っています。コンスタントに31秒台が出始めたので、このまま30秒台が出せるんじゃないか、と思い始めました。

 もう一度ピットインして考えます。まだできることはいろいろある。とりあえず一番安全に今日の自分でできることは、ストレートでしっかり開けることだ。開けられるところは4箇所。まずメインストレート、第1コーナーとヘアピンの間、ヘアピンと左コーナーの間、裏ストレートの4箇所です。再びコースイン。5週ぐらいタイヤを暖めてから32秒台、31秒台と少しずつあげていきます。今回は絶対30秒台を出す。そういうつもりでストレートでアクセルを開けていきます。第1からヘアピンの間は結構怖いけど、先ほどから実感として結構ブレーキって強めにかけてもこけないものなんだと感じていたのでしっかりブレーキをかけてきっちりとイン側を曲がります。立ち上がりもしっかり開けます。次の左のコーナーはリアブレーキも有効に使えるので、リアも使ってしっかりブレーキング。アウト側からタイトに曲がって立ち上がりを重視します。ここもうまくいった。ラストのコーナーもしっかり目線を先に送ってクリアします。ここもイン側でしっかり立ち上がりました。これを繰り返すこと20週ほど、113,114周目に立て続けに30.985,30.830秒を出すことに成功しました。でも、その後はがくっとペースが落ちてしまい、膝が痛くなってきてしまったので、これが今日のベストのタイムになってしまいました。

 ピットに戻ると膝ががくがくいっている。もうこれはやめたほうがいいかな、と思ったのですが、残り時間が20分ほどあったので、もう一度コースイン。3週ほど走ったところで左コーナーでコースアウト。昨日の雨のぬかるみで危うく転倒しそうになります。コースに戻りさらに走行を続けたところ、123周目にヘアピンで再びコースアウト。今回はぬかるみで足を取られてとうとう転倒。あ~あ。ほとんど止まりかけたところでバイクが横を向いてこけた感じなので、バイクにダメージはなかったものの、ぬかるみにはまって脱出できません。トミンのおじさんとカワサキグリーンのヘルメットの方が助けに来てくれました。はあ~、助かった。トミンのおじさんにカワサキヘルメットの方、本当にどうもありがとうございました。最後の最後で皆さんにご迷惑をおかけしてしまいましたが、これをきっかけにモタードの方とも、カワサキの方ともいろいろお話ができました。とても気さくな方ばかりで、やはりバイク乗りはバイク乗り同士、心に抱くものは同じなのだなぁ、と実感。どこでも心を通わせることができるのですね。また、いつかトミンでお会いできるといいな、と思いました。そういえば、トミンのおじさんも話をしてみるとなかなかいい人だと思いました。初めて見たときはちょっと怖い人かな、という感じだったので。いろいろお話しましたが、なんと今朝和光のインターで私が高速に乗るところを見たそうです。ほとんど一人でやってるようなものなのに、毎日和光からここまで来るなんて本当に大変だと思いました。でも、また必ず行きますのでがんばってください。次の時もよろしくお願いします。

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走行後のフロントタイヤ。特に右側が削れています。

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走行後のリアタイヤ。やっぱり右側が特にぼろぼろで消しゴムの削りかすみたいなものがついています。

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走行終了。お疲れ様でした。さあ、帰ろう。

 

(今日の反省)

 やっぱりサーキットの走行はとても体に負担がかかるもの。決してムリをしてはいけないと思いました。今回はこの程度で済んだからよかったけど、バイクが壊れたら私は通勤手段がなくなってしまう。プロじゃないんだから、怪我したって誰も面倒見てくれないし、冷静に自分の実力を考えて、決して限界を超えるようなことをしてはいけないのだ、と思いました。あとは、ライディングについてですが、まだ未だに時々目線が近い位置になってしまい、アウトにはらむことがあるので、普段のライディングからこれは直していかないといけないと思います。あと、やっぱりコーナリングの途中でアクセルをオンオフしながら走っているので、もう少しスムーズに、コーナーから立ち上がれるようになりたいと思います。こういうコーナリングだから、今回は派手にバンクセンサーが削れてしまいました。スローイン・ファーストアウトを普段のライディングでも練習していきたいと思います。

(今回の結果)

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