救命講習。

今日は消防署の救命講習を受けました。

人が心肺停止状態になったとき、そのまま何もしないで5分放置すると、その人が蘇生したとして社会に復帰できる可能性は50パーセントまで下がるそうです。神奈川県内で救急車が現場に到着するまでにかかる平均時間は6分~7分だとのことなので、もしその場に居合わせた人が何もできなかったとすると、この可能性はさらに下がることになります。今日の講習の内容は気道確保、人口呼吸、心臓マッサージとAEDの使い方、現場での注意点でした。おそらく実際にそんなシーンに遭遇したら、できることは今日教わったことの半分もできればいいほうでしょう。でも、何をすればいいのか一通り聞いておくと、とりあえずどんなことをすればよいのかイメージはできます。人間は実際に見たことや体験したことがないことをすることは絶対にできないのです。

 今日聞いた話はだいたいこんな感じです。

 まず実際に倒れている人がいたら、すぐに駆け寄るのではなく、必ずまわりの安全を確認することが必要だそうです。これは災害や事故の現場では必ずしも安全とは限らないので、まずは自分の身の安全を確保することが重要だということです。確かに頭ではわかっていても、実際にそんなシーンがあったら必ずしも冷静に対処できるとは限らないし、あわてるだろうな、とおもいました。

 次に患者の状態を確認するのですが、意識があって反応があるか確認を行う時には、必ず両方の肩をたたいて確認するのが正しいそうです。倒れている人がもしかしたら脳梗塞とかで倒れていて、片方の肩だけでは必ずしも反応するとは限らないからだそうです。

 最近の研究により、人工呼吸はあまり強く吹き込まず、2回吹き込んで心臓マッサージというのを繰り返すのがよいとされているそうです。また、感染症の恐れがあるので人工呼吸は必ずハンカチなどで口を覆って行うということを忘れないように、とのことでした。なるほど、エイズとか、体液で感染する病気がありえますね。心臓マッサージは30回行い、また人工呼吸というのを救急車がくるまで繰り返すことが重要だとのことです。

 あと、自分ひとりで救命医療を行うのではなく、周囲の人の助けを求めるのが重要だとのこと。特に日本人は「だれか救急車」とか言われると、誰かがやるだろう、と思う人種だそうです。必ず具体的に「あなたは救急車を」「あなたはAEDを」といって指示をすることが重要なのだそうです。確かに日本人ははっきりしない人種だよな、と思います。これは救急医療以外にも、仕事などでもいえることで、思わずはっとさせられました。

 車やバイクに乗っていると、毎日のように事故の現場に出くわします。また、サーキットや峠ではその確立はさらに高まるといってもいいでしょう。これからいつこのようなシーンに出くわすかわからないですが、道路を共有して使用している利用者の一人として、このような時に自分にできることをするのは社会人の責務なのだと思います。もしこんなシーンをスルーしたら、きっと寝起きが悪いに違いないです。そのようなときは、自分なりに積極的に行動できるように心構えはしておきたいと思います。 まあ、ないに越したことないけど。